パフィオペディルムの花言葉と伝承

スリッパ型の花を咲かせたパフィオペディルムの一輪

花言葉と象徴

パフィオペディルムがもつ花言葉は、美しさ、勤勉、そして質素です。地味に育てるほどに凛とした気品がにじむ、そんな花として親しまれてきました。

スリッパ型の花を咲かせたパフィオペディルムの一輪

原産地に伝わる言い伝え

原産地では、この花の形にこんな由来を込めています。神には七人のたいそう美しい娘がいました。ある日、娘たちは豊かな家の庭に色とりどりの花が咲き誇るのを見つけ、沐浴のあと、両親の目を盗んで毎日庭へ忍び込むようになりました。

庭に降りた娘たちを、咲く花も緑の草も笑い迎えます。七人の娘は美しさと楽しさに心ほだされ、花たちと仲よく打ち解けました。やがて娘たちはやんちゃな性分をのぞかせ、庭のあちこちで追いかけっこをして、花も草も次々に踏みつけて回ります。踏みにじられた花たちは、ついに顔をこわばらせました。

その日のこと、花たちは娘の足元へ枝を伸ばしてつまずかせ、娘が脱いだスリッパを蘭の花びらのあいだへ隠しました。天へ戻った娘たちは母神に問い詰められ、とうとう真実を打ち明けます。娘たちは人間界へ降りることを禁じられ、庭の花と草は息を吹き返しました。

あの日落とした小さなスリッパは、そのまま蘭の花びらの中にとどまりました。やがてそれは愛らしい形の花となり、今もスリッパのような唇のかたちで咲き続けているのだと、人々は語り伝えます。

スリッパランとしての魅力

スリッパランは一般的なランとひと味ちがいます。ひときわ目を引くのは、オランダの花の品評会でも注目を集めるその花姿です。二枚の花びらの上に立ち、大きく開いた唇がまるでスリッパのよう見え、その背面を萼が支えています。花には筋やしま模様が走り、種類によっては一年を通して咲きます。室内で育てるランとしても、最上の部の一つに数えられています。

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