挿し木の用土と穂木
挿し木には培養土や川砂、ピートモスが使えます。家庭で挿すなら、あらかじめ調合して消毒済みの挿し木用土を用意するのが確実です。粗めの川砂でも構いませんが、使う前に数回水で洗い流してください。海砂や、塩分を含むアルカリ性の川砂は花や草の成長に向きません。
切り取った枝は穂木と呼ばれます。茎を長さ5〜8センチに切り分け、1本ごとに3つ以上の節と葉を含めるようにするとよいです。

温度の要件
発根にもっともよい温度は18〜25度です。18度を下回ると根が出るのが難しくなり、ずいぶん遅れます。
挿したあと温度が低すぎる日には、鉢や容器ごと薄膜を被せて保温します。反対に高すぎるなら、覆いを日よけにして強すぎる光線を遮り、同時に1日3〜5回霧を吹きます。晴れて気温が高い日は回数を増やし、雨で低い日は減らすか、霧吹きそのものを控えます。
光の管理
強い直射日光を嫌うので、半日陰か、70パーセントの遮光の下で保ちます。
室内で育てる場合は光の明るい場所に置きます。ひと月ほどで養分を蓄えて成長が回復します。
肥料の管理
水も肥料もたっぷりのほうを好みます。ただし、濃い肥、生の肥、窒素・リン・カリに偏った肥はいちばん嫌います。
薄い肥を、少しだけ、こまめにやる。この原則に従えば、根も葉も健全に保てます。

湿度の要件
挿し木したあとは、空気の相対湿度を75〜85パーセントに保ちます。穂木に霧を吹けば湿度を上げられます。
晴れて気温が高い日は霧を吹く回数を増やし、雨で気温の低い日は減らすか吹きません。ただし水にはいろいろな細菌がいるので、吹きすぎると穂木が傷みやすくなります。水の衛生には注意してください。
夏の手入れ
まずは空気の対流を強め、こもった熱を外へ逃がして株の体温を下げます。
次に、半日陰へ移すか、50パーセントの遮光ネットを被せます。
そのうえで、1日2〜3回、適度に霧を吹いて涼しさを保ちます。
冬の手入れ
室内へ取り込む場合は、光の明るい場所へ移動して手入れを続けます。
屋外で冬越しさせるなら、フィルムを被せてすっぽり覆い保温します。ただし正午で温度が上がる日には、2日ごとにフィルムの端を開けて、風を通してください。