シュンランの環境づくりと苗選び・増やし方

半日陰のベランダに並べたシュンランの鉢

環境の要件

シュンランは涼しいところと、半日陰のひあたり加減を好みます。肥料はあまり多く不要ですが、水分にはこまめな気配りが必要があり、昼夜の温度差が大きい環境でぐんと調子がよくなります。もちろん、北方で最も理想なのは閉じた屋外ベランダです。日よけ、加湿、換気の装置がそろえば環境はぐっと安定し、シュンランはたいへん元気に育ちます。ただし一度できた環境を安易に変えると、途端に生育が落ちます。

半日陰のベランダに並べたシュンランの鉢

蘭苗の選び方

まずはわが家の環境と見くらべ、生育を左右する環境差が激しすぎない、似た場所で育った苗を選ぶのが鉄則です。一度植え直された蘭苗は選ばないこと。庭で1年間栽培されてきた苗なら安心です。根と芽がしっかりして葉が大きく広く、育ちが旺盛な苗は、そのあとずっと育てやすいものです。

3年以上の古い苗は手にしないほうがよいでしょう。針金や刷毛でつけられたような細い苗にも注意して、購入るときは売り手にていねいに相談してください。

葉が大きく育ったシュンランの1年苗

栽培と増やし方

土:手に入れたばかりの苗には、きれいな粒状の植え込み材料をえらびます。水ごけ石は保水力が強く、上等なシュンランの植えつけに好まれる材料です。粒状の腐植土を配合し、鉢の表面にうっすら水跡がのぼる状態が目安。苗が環境になじんだら、腐植土の割合を少しずつ増やしていきます。

肥:シュンランは肥料を多く必要としません。清潔でやや湿り気のある加減がおすすめ。やせ苗に重い肥をやると、苗は到底こたえられません。

水がら:夏は気温が高く水も盛んに蒸発しますが、無制限にやるのは禁物。水をほどよく制御します。秋は空気が乾くので保湿に気配りを。冬、暖房の効いた北方の部屋はシュンランの成長に好ましくなく、温度の高すぎない屋外ベランダへ移して調整します。

ふりかえり:南方の高温多湿の環境では株の養分ため込みが足りず、発芽の回数ばかり増えて年に3〜4回も芽が出ます。栄養の蓄えが消費に負けるため、逆に乾燥した北方では芽起きの手は速くなります。新しく迎えたシュンランは最初の年にたいへん高く伸びることがありますが、それは新しい環境になじんだ証拠ではありません。2〜3年かけて体内時計がその場に落ち着いていくのです。ですから1〜2年たったら、古い苗や弱い苗を時おり間引いて消費を抑え、丈夫な苗を伸ばしてやります。

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