緑元宝(パキラ)は咲くのか
緑元宝を育てたことがある方でも、花を見た方はまずいません。でも実際には咲くのです。ただ、千年に一度の再会とはよく言ったもので、相当に待つ覚悟が要ります。
緑元宝はあくまで葉を楽しむ観葉樹なので、咲くこと自体がものすごくわがまま。時期にも決まった法則はありません。数年大事に育てても、花を見る前に株をだめにしてしまう方すらいます。

緑元宝の開花時期
咲くとすれば、晩秋から初冬です。ほかの花がだんだん休む寒い季節ですが、緑元宝はそこで静かに花を育てます。それなりの誇りがある、ということですね。
難点なのは、花が期待できるようになるまでの若木期が特に長いこと。株がかなり大人になってから、ようやく一輪見えるかどうかです。この長い間には思いもよらないことも起きるので、こちらがよほど辛抱強く付き合うしかありません。

緑元宝の花の形
花の色は、白とオレンジがかった赤の二通りです。室内で背を低く仕立てた矮性の緑元宝が咲かせるのは白い花。ほのかな香りがあって、花弁はまるで梅の花のように清楚です。
一方で、矮性に仕立てず自然のままに育て、中庭や花壇に植わった株は、花色が比較的リッチでオレンジがかった赤になります。
花の形は朝顔を細くしたような、角に似た筒状。咲き進むと、長く飛び出すしべが竜のひげのようで、これがまたなかなか粋です。

開花を狙うための手入れ
冬は暖房の風に直接当てず、夏もエアコンの効き過ぎる部屋には置かないこと。水がたまりやすいので、換気を第一に考えてください。毎日の手入れでは、葉や双葉の汚れを水で洗い流して、病気や虫の発生を防ぐのが基本です。
肥料は薄いものを控えめに、そして年に一度は土を替えます。高温期はよしずなどでしっかり覆い、温度と光のバランスを整えてください。
結局のところ、辛抱強くていねいな世話の積み重ねだけが、花いっぱいの緑元宝への近道です。